平家琵琶のソフトケース製作|帆布とウレタンで

平家琵琶
平家琵琶

恵月が時折演奏のために平家琵琶を持ち歩くのですが、いまある既製品のソフトケースは薩摩琵琶も入る大きさなので小型の平家琵琶には大きすぎるということもあって、恵月の平家琵琶に合うのを作ってみるか、とやってみたわけです。

恵月の希望で表地をターコイズにしていますがこれ、正倉院に伝わる宝物の琵琶袋のイメージなのですな。
正倉院の琵琶袋はこのトルコブルーをベースに、艶やかな刺繍が施されていますが、ここまではちょっと難しいし、かといって帆布だけでは寂しいので、龍の模様の帯の端切れ布をあしらいました。
手持ちストラップの丸い模様は月のイメージ。裏側には奈良の鹿のイメージ。
また、現代社会では電車に乗って持ち歩いたりするわけですから、単なる袋状ではなく、ウレタンでしっかり保護できるように設計。

<<材料>>
・表地は、ターコイズの倉敷帆布8号
・裏地は、ヴァーミリオンの倉敷帆布8号
・ウレタンは、中硬度のもので15mm厚
・ファスナーは120cm
・ストラップは、普通の鞄テープとバックル、ナスカンなどで。

<<作り方>>
一人でやってるので、例によって製作中の写真はなかなか撮れません。
・表側、裏側、転手部分、側面それぞれ、表地と裏地でウレタンを挟んで縫ったパーツを作る。
・ファスナー部分は、ファスナーが楽器に触らないようヴァーミリオンの裏地をあて、ウレタンはつけない
・これらを組み立てる

という具合です。こう書くと簡単ですが、琵琶の曲線は絶妙で、型がとりにくい(イラレなどで計算で描けない。描けるのかもしれないけど)、転手部分の曲がりを計算しての採寸などなど、かなり手こずりました。
8号帆布が所によっては6枚重なるので、縫製はJUKIミシンで、16号の針と30番の糸を使ってしっかり縫います。