「時事」というカテゴリを設けているもののここに記事が少ないのは、書き出すときりがないし一過性になることもあるのでどうしようか、と迷っているからですが、ともかく共通して言えるのは、
- 我々国民・市民・一般人(呼び方はいろいろだが政治家や官僚や経済界とかに動かされる側にいる人たち)が、論理的でコモンセンス=良識(「常識」ではないですよ)にしたがって、まずちゃんと自分で考える。
- おかしなことをおかしなことだ、と気づけるようにすべき
- 一人一人がその考えに基づいて、世の中の動きを注視していくべき。
ということだと思います。
そうしてみたときに、いろいろな事象が「おかしい」と思ったら(現状は「おかしい」と気づけない、あるいは無関心なのが相当問題なのだが)、投票とかデモとか、ネットなどいろんな形で表していく。小さい動きでもそうしていかないと、みんな丸め込まれてしまうような気がします。
一番基本的で手軽で行使しやすいのが選挙権です。選択肢も狭くて難しいのはわかりますが、やはり最低、投票には行った方がいいと思います。
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で、衆院平和安全法制特別委員会で行われている安全保障関連法案審議の議論がめちゃめちゃですな
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「野党退席、衆院特別委が散会 安保法案めぐる外相答弁に反発」
「憲法学者から思わぬレッドカード 安保法案審議に影響か」
とかとか。
先般閣議決定した集団的自衛権の行使容認やら、それに続く今回の法整備の審議における政府の論理は、詭弁というかもう駄弁と言えるくらい破綻しているので、野党から改めて突っ込まれると滅茶苦茶な答弁になってしまっています。
「いろいろと「おかしい」事象のひとつ -集団的自衛権の行使容認の閣議決定- (2014.07)」でも書きましたが、そもそもこれらの安保法制は国内法である憲法9条と矛盾するわけで、ここをどうにかしない限り、政府や高村副総裁らの与党の人たちがどんな言い方をしても"詭弁"にしかなりえません。
言ってる本人たちだって、ほんとはおかしいと、わかっているはず(でなきゃよほどの阿呆か、アメリカさんのためだからと思っているか)。
実際国会中継を見たら、安全保障関連法案審議での政府答弁は滅茶苦茶になってます。
質問者が「AかBのどちらですか?」と訊いているのに、
首相や外務大臣は、「いや、つまり・・・こうこうこうなってCなのです」
というような噛み合わない具合で答えはめちゃめちゃ。もしこれがビジネスの現場だったら、質問者は怒って取引になりませんね。
さて、「小沢共同代表「日本の武装独立」安倍首相を痛烈批判」によると小沢共同代表は会見で、
「(戦争の放棄をうたった)憲法9条の1項には、国権の発動たる武力の行使は駄目だという内容が書いてある。集団的自衛権も、個別的自衛権もヘチマもない。それを前提にしないと、議論にならない」
と述べていますが、共産党の志位委員長や社民党もほぼ同様の突っ込みで、とても真っ当です。憲法9条はやはり保持するべきで、これがある以上は武力行使は駄目です。日本の周辺の安全保障事情においても、集団的自衛権が必要とはとても思えません。政府が想定している「国民の安全確保」やら、「同盟国の支援」やらは外交交渉をきちっとやっていれば起こりえないものばかりで、政府の理屈はヘチマですね。だったらなぜあの厳しい冷戦時代に憲法9条を改悪して集団的自衛権を行使しなかったのか、という疑問もあります。
前項にも書いたように、冷戦時代でも集団的自衛権というのは内政干渉の言い訳に使われることが多く、国連憲章が定める本質的な意味での集団的自衛権が行使されたのは、1992年の湾岸戦争だけです。
だから、どうしても自衛権やるなら憲法9条を改悪するのがまず先ですが、法案審議の順番はこうはなっていません(憲法改正はハードル高いし)。
そこにきて、「憲法学者から思わぬレッドカード 安保法案審議に影響か」と出てきて自民党の対応は滅茶苦茶になってます。
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なんにせよこれには選挙で自民党と公明党(と維新あたりも?)以外に投票する、といったことが大切なんだと思いますが残念なことに当分、選挙はなさそうなので、どこかで声を上げるしかありません。少なくとも、まず関心を持って見て、おかしいことをおかしいと言うことが必要です。