まず秋篠寺に向かいます。近鉄奈良から電車で西大寺の次、平城で降りて、歩いて10分ほどです。苔庭を眺めながら境内の中心にある本堂に向かいます。本堂には愛染明王、帝釈天、不動明王、薬師如来、日光菩薩、月光菩薩、十二神将、地蔵菩薩、伎芸天が横一列にずらっと並んでいて、我々のほかには誰もいなくて静かな堂内で、それぞれの仏さまに見入っておりました。
が、しばらくすると賑やかなおしゃべりの声がお堂の外に聞こえてきて、それらが本堂の中に入ってきて「もうこの雰囲気だけで奈良満喫したって感じ~」と大きな声。その後少しは気を遣ってか声のトーンは落ちますが、なんせ蚊の羽音が聞こえるくらい若返った私の耳には、静かな本堂の中では小声でも相当耳障りなので、気分は台無しになります。
見ると随分とお洒落な格好をした50代くらいの女性観光四人組。最悪です。よそに行って思う存分おしゃべりしたらよい、寺に来るな、というわけです。
とまれ、それをどうにか意識の外に追いやりつつ、仏様を眺めます。中でも伎芸天が素敵で、琵琶弾きの相棒は伎芸天によくよく手を合わせておりました。十二神将はその姿勢や武器などがお寺によって様々で、見比べると面白いです。
秋篠寺を出てからバスに乗り、秋篠の森・なず菜でお昼ご飯。ここは予約が必要です。半ば予想した通り、先ほどの「50代くらいの女性観光四人組」が隣のテーブルに座り、会話を聞いているともう辟易。別にいいのですが。
さて、なず菜で美味しいご飯食べてお腹いっぱいでまたバスに乗り、西大寺駅に戻ります。西大寺から西の京駅に行き、薬師寺、唐招提寺と周ります。
薬師寺は薬師如来と脇侍の日光、月光菩薩が有名ですが、東院堂には立派な四天王が安置されていて、これが良かったです。
歩いて唐招提寺へ。
唐招提寺もあまりにも有名ですが初めて訪れます。
金堂には盧舎那仏坐像、薬師如来立像、千手観音立像がありますが、それぞれが5メートル以上の大きなもので、壮観です。千手観音の手は現在953本ですが、実際は1000本あったといわれています。本当に1000本の手がある千手観音は大阪葛井寺とここの観音様ですね。