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鬱の数年04|休養の仕方: ウツになってしまったときの効果的な休み方

2013-04-04

私のように過労が原因のひとつと考えられる場合とくに休養が必要、とはよく言われますが、「どのように休むべきか」はだれも教えてくれません。何を読んでも医者に聞いてもだめです。ちなみに医者は、私が自分の意思(+相棒の勧め)で休職を決断し診察でそれを伝えると、「ぜひそうしたほうが良い」と言いましたが、医者のほうから「休職しなさい」とは言いませんでした。状態を観て休職を勧める医者もいるでしょうが、「休み方」まではあまり教えてくれないのではないかと思います。

とまれ、もうダメ、と思って休職に踏み切ることにし、早々に引き継ぎやらなんやらして休職前日も残業してやっと休みに入ったものの、これがなかなかうまくいきません(恢復しません)。
今思うと「休み方」がわからなかったため、長引くことになったように思います。

結論から言うと、休み方のポイントは次のとおり。

1)「規則正しく」など無視すべし
2)義務(感)を取り払う
3)好きなようにできる環境を作るべし
というところでしょうか。こうまとめてみてもやはり有体にしか聞こえませんが、結果的には恢復への最短距離になるように思います。

1)「規則正しく」など無視すべし
鬱の数年02|睡眠がとれない!~「昼寝を待ちわびて」:鬱病では「疲れているのに眠れない!」」でも述べた通り、睡眠障害が酷かったので、休みに入ったらとにかく眠りたい、と思っていましたし、2週間くらいゆっくり眠ればもしかしたら簡単に治るんではないか、と不遜なことを考えたりもしてました。
しかし。
休みのはずなのに眠れません。正確に言うと、夜22時ごろ睡眠薬を飲んでも入眠できず、ちゃんと中途or早朝覚醒もし、午前中はつらいまま布団のなか、という状態は続きました。もちろん、8時に家を出て出勤しなくていいだけよかったですが、せっかくの休みなのになぜ「満足に」眠れないんだ? と思いました。
でも単純なことに気付いていませんでした。
医者は、できれば22時くらいには服薬して早めに床に入ったほうがいい、朝も可能ならちゃんと起きて太陽の光でも浴びるべき、などと言います。中途覚醒してしまうと日中眠くなりますが、あまり午後遅くまで眠ると夜の睡眠に影響する、と。尤もで、教科書どおりです。その時は、言われた通りにしようとしてました。
でも「休み」なんだからこの通りにする必要などないわけです。
どうせ服薬しても眠れないのだから、眠くなるまで起きていて、眠くなったら眠り、目が覚めるまでそのままにしておく、としておけば「満足に」眠れたかもしれません。でもそういう発想がなかったのです。
仕事をしていたときと同じように、22時には服薬して眠って朝ちゃんと起きなきゃ、と考えて結果「満足な」睡眠がとれないのでは休養になってません。いま考えると阿呆みたいですがこれができず休職が長引く羽目になってしまったように思います。
なぜ22時に眠り込んで朝ちゃんと起きなければ、と思ったのか。頭のどこかで、早く治して復職しないと、して復職するためには規則性を戻さないと、という強い意識があったからだろうと思います。

2)義務(感)を取り払う
22時に服薬、も、朝日を浴びる、もすべて「義務」のように考えてしまって思うように休めなかったのが今思うと失敗です。なにせ本来本能的欲求であるはずの睡眠すら「眠らなければ」「眠れなければ」と考えるのはおかしなことです。
本人の意識と、周囲の人々の意識の調整が必要です。意識を変えるのはとても難しいですが、これらの「義務」(感)は全部取り払って休むべきです。
さすれば、睡眠薬も不要あるいは最小限にできるでしょう。私は最初の休職の時点で合計10粒ほどの睡眠薬を飲んでいました。これにSSRI、デパスなども飲みます。それでも入眠できず、中途覚醒は起こる。でも眠くなったら眠る、とすればマイスリーなど不要です。服薬も義務、眠ることも義務、のように考えてしまっては休養にならんし、さらには早く復職せねば、という大きな義務(感)を背負ったままの休養では意味がありませんでした。

3)好きなようにできる環境を作るべし
眠るのも何するのも、好きなようにできる環境をつくるべきです。
これには家族や周囲の協力も必要でしょう。私の相棒はその点協力的だったのが幸いです。
眠る時間も滅茶苦茶に、というか好きな時に好きなだけ眠るわけなので、家族と生活リズムがずれてくることになりますが、それも許容できる環境を整える。家事なども義務として押し付けない、など。せっかく休職しても、家事をしなければ、とか考えてしまうとだめです。徹底的に好きなようにしたほうがいいし、周囲の方は(辛抱は要るかもしれませんが)本人が好きなようにするのをただ見守ってあげるだけでいいと思います。

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以上はどちらかというと、睡眠障害の改善に焦点を当てた休み方ともいえます。
気持ちも体も本当にリラックスして休む、というのは鬱でなくても結構難しいようにも思います。元来出不精で怠惰な私でも難しかった。
なんでも「前向きに」というような風潮もあってか、仕事以外の休日にも趣味とか勉強とか旅行とかいろいろやる人も多いようですが、たまには「完全に」休んだほうがいいです。なんというか、死体のように休む、無になる。これが本当の休息のような気がします。うちの猫を見ていると参考になります。

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