メディアが劣化すると政治も国民も劣化する、国民の劣化の結果が今の政治やメディアの姿を象徴している、と、もう日本中劣化の連鎖雨あられ、である。
一番怖いのは、やはり国民の劣化である。
国民が無関心になったりマトモな政治家を選ばなくなるともう駄目じゃ。
テレビや新聞の下らない番組やフェイク情報やちゃんと報道しないこと、に対してとくに疑問も持たずに消費するだけだと、メディアのレベルも上がらない。
まあ自公政権やメディア(の一部の人たち)が意図的に国民を劣化させている、という側面もあるが、そういう状況だからこそ自分たちの生活やいのちを守るために国民自身が気をつけないとやられてしまう。
が、そんな政権やメディアに加担してしまうような一般国民が多くて、もうげんなり。
民主主義とか歴史とか法治主義とかとかとか、最低限のコモンセンス(社会的な価値観、基礎知識、判断力など)がもう崩れていて、多様な言論なんて状態ではなくみんな話がかみ合ってない。
自公政権の不正、愚策、無能さにまつわる事例はもう多すぎていちいち指摘するのも大変なくらいだ。なのに、政権の支持率がいまだ3割4割もあったり、テレビ新聞を見ているなんて、破滅してる。
最近の例。
これにまつわる記事がYahooなんかにわんさと集まっている。
まあ、そもそもシステムの制度設計と上位設計がしょぼすぎる、今の日本の程度の低さを象徴する話である。普通のシステム開発者なら設計段階で考えるし、リリース前に検証作業もするはず。なのにこのザマという、政府とその周辺(竹中平蔵氏が顧問になってる会社が開発したとかなんとか)の劣化、馬鹿さ加減がよく見える例。
で、その欠陥をAERA.dot(朝日新聞)と毎日新聞が防衛省関係者から聞きつけて実際に試し(これを不正アクセスとは言わない)、記事にした。これ自体は報道機関としてはまあごく普通の行動。
この記事に対して、システムを構築した当事者である政府側の人(防衛大臣とか安倍前総理とか)が、自分たちの瑕疵を認めてすぐ修正するではなく立場やメンツを繕うために報道にいちゃもんをつけるのはまあわかる(頭イカれてるので)。
怖いのは、
こうしたメディアの普通の報道姿勢のほうを批判したり、
政府側の人(防衛大臣とか安倍前総理とか)の言動を批判した野党党首のほうを批判したり、
報道は別段問題ないと指摘した学者のほうを批判する、
一般国民が結構いる(ツイッターやYahooのコメントだけ見た限りだけど)ことである。
セキュリティやら防犯やらを持ち出してもっともらしく語る人もいたりするがそもそも論点がズレている(このシステム瑕疵はほんとに程度の低いものだし、問題の根はそこではない)。
まあ、この手の人たちは自公政権仕込みの人の場合もあるのでいちいちあげつらってもしょうがないのだが、いまだ菅政権の支持率が30%以上もあるようだと、やはり怖ろしい。やー恐ろしい。
無知無関心により滅びにいっている、確実に。