┃監督: デヴィッド・ヴェンドDAVID WNENDT
┃TITLE: 帰ってきたヒトラー(Er ist wieder da)
これも怖い映画のひとつですな。
ヒトラーが現代にタイムスリップしてきて一騒動を起こす、という筋は単純で笑える場面も多いのですがその笑いも「笑い飛ばす」ほどに笑いきることができずに、口の端に引きつりが残るような笑いです。
彼が現代(映画は2011年制作ですが)の状況を観察して「いまが好機」と思うラストシーンにぞっとし、笑ったことは忘れてしまいます。
ヨーロッパでは所謂「右派」の台頭が言われだして久しいですが、最近ではオランダの選挙で反移民や反欧州連合(EU)を主張する極右のポピュリスト政党・自由党があわや勝つか、というとこまできてましたが、よくよく考えると日本は民主主義や法律をないがしろにする「右派」のような安倍首相とその仲間たちが5年も前から、いや、小泉純一郎時代を考えるとずっと前から(最初の民主党政権を除いて)政権についているわけで、なんでみんなこの状況を「恐ろしい」と思わないのか不思議でなりません。